建築構造学
これからの持続型社会を支えるには、建物のコストや用いる資材・資源を最小限に抑えつつ、安全性や機能性を必要レベルに応じて過不足なく確保するための技術を総合的に開発していくことが強く求められています。
本研究室では、この要請に応えるための基幹課題として、建築構造物が崩壊に至るまでの振る舞いとその特性を明らかにする研究、要求される構造性能を健全かつ合理的に実現するための構造設計法の論理化に関する研究をおこなっています。
特に、骨組構造や大空間を覆う構造物を効率よく設計する方法、膜構造、テンセグリティ構造、展開構造などの設計法や、パッシブ制振デバイスの高性能化を目的として、力学、計算工学と構造最適化手法に基づく斬新かつ独創的な方法論や技法を展開することにより、新しい構造設計法を築き上げていきます。
地震や台風などの自然災害において,人々の命と財産を守るべき建物が本来の役目を果たすため,その構造性能を正確に評価して,構造性能向上につながる研究を行っています。
1. 振動または3次元測定に基づいた構造健全性評価
2. 柔構造の風連成振動と制御
3. 張力構造の安定性と形態解析
教員
大崎 純 ( Makoto OHSAKI )
教授(工学研究科)
研究テーマ
計算力学と構造最適化に基づき、建築構造物の性能向上と効率的な設計法を目的として、
- 力学と構造最適化に基づく空間構造と張力構造の設計理論
- 建築骨組の崩壊挙動解明と制振デバイス開発のための数値実験システム
に関する研究をおこなっています。
連絡先
桂キャンパス C2棟 3階305号室
TEL: 075-383-2923
FAX: 075-383-2923
E-mail: ohsakiarchi.kyoto-u.ac.jp
http://www.se-lab.archi.kyoto-u.ac.jp/ohsaki/index.html
張 景耀 ( Jingyao ZHANG )
准教授(工学研究科)
研究テーマ
● 振動または光学測定に基づいた構造健全性評価
● 柔構造の風連成振動と制御
● 張力構造の安定性と形態解析
連絡先
桂キャンパス C2棟 3階306号室
TEL: 075-383-2924
FAX: 075-383-2924
E-mail: zhang@archi.kyoto-u.ac.jp
林 和希 ( Kazuki HAYASHI )
助教(工学研究科)
研究テーマ
建築構造物を設計者とコンピュータが協働して設計できるより効率的なプロセスの構築を目指して、
1.建築構造物の複雑な性状を表現できる数理モデルの開発
2.機械学習を援用した建築構造物の最適設計
に関する研究を行っています。
連絡先
桂キャンパス C2棟 3階314号室
TEL: 075-383-2925
FAX: 075-383-2966
E-mail: hayashi.kazuki@archi.kyoto-u.ac.jp
早川 健太郎 ( Kentaro HAYAKAWA )
特定助教(工学研究科)
研究テーマ・開発紹介
1. 力学と構造最適化に基づく空間構造と張力構造の設計理論
- 力学理論と最適化手法にもとづいて,構造性能,経済性に加えて,意匠設計や施工の観点からも最適な建築構造物を設計するための手法
- 膜構造などの張力によって安定化される構造物,展開構造物や自由曲面シェルを,力学と最適化手法によって数理的に設計する手法
- 地震応答を低減するためのデバイスを効率的に設計して配置するための最適化手法
2. 建築骨組の崩壊挙動解明と制振デバイス開発のための数値実験システム
- 地震時に建築物が崩壊へ至る過程を解明するため詳細な有限要素解析
- 新しいデバイスを備えた建築物を対象として,地震時の構造物全体と局所的応答をシミュレートするための研究
- 新しい制振デバイスを設計するための数値実験システムの開発
3. 振動または光学測定に基づいた構造健全性評価
- 振動測定に基づいた建物構造健全性評価手法の提案
- 光学測定に基づいた建物応急危険度判定システムの開発
4. 柔構造の風連成振動と制御
- 開口部のある空間構造の風振動メカニズムの解明
- 塔状柔構造の長時間振動を低減するための液体ダンパーの開発
5. 張力構造の安定性と形態解析
- テンセグリティ構造の安定性条件と形状決定法
- 剛体折の可折性条件
桂キャンパス C2棟 3階314号室
TEL 075-383-2925 / FAX 075-383-2966
hayashi.kazuki