居住空間学

人間の知覚・認知・行動に関する幅広い理解を出発点として、安全で使いやすく、安らぎのある、人間にとって真に望ましい生活環境のあり方を科学的に追求する。そしてこの人間尊重型の生活環境を具現化するための環境構成技術や設計手法について研究・教育し、新たな価値観の共有が差し迫った課題である21世紀の社会の要請に応える。

 

固有性と多様性を備えた真に豊かな人間居住の実現をめざして、主として地域性や文化、時代・時間との関わりに注目しながら、具体的な居住空間=都市/街区/建築/住居の空間構成、形成・変容プロセス、使われ方、再編手法等についての調査研究、およびその成果を元にした実践にとりくみます。

教員

神吉 紀世子 ( Kiyoko KANKI )

神吉 紀世子教授(工学研究科)

研究テーマ

都市・集落の形成履歴を重視しつつ、自然環境、町並み、生活・生業文化の地域性が持続的かつ柔軟に将来展開していくことのできる、空間再編のあり方を研究しています。生活環境がもつ価値や意味を再評価・情報共有しながら継承発展をめざすための人的システムや計画システム提案に、国内外の事例地と協力しながら取り組んでいます。

連絡先

桂キャンパス C1棟
TEL: 075-383-3276
FAX: 075-383-3276
E-mail: kanki@archi.kyoto-u.ac.jp

柳沢 究 ( Kiwamu YANAGISAWA )

准教授(工学研究科)

研究テーマ2017-柳沢究

”Where is this Place?” と ”What Time is this Place?” という2つの問いに、建築や都市がいかに答えられるかを考えています。前者は地域性や場所のアイデンティティ、後者は環境における歴史性や時間的表現の問題です。具体的には、アジアの伝統的居住空間の現代的変容に関するフィールド研究や、形成履歴の判読に基づく建築の改修・再生手法の研究などに取り組んでいます。

連絡先

桂キャンパス C1棟4ブロック 2階281号室
TEL: 075-383-3277
E-mail: yanagis@archi.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

アジアの伝統的居住空間の現代的変容に関する調査・研究

現代の都市や集落において、伝統的居住空間がどのような現代的な変化を被り、どのような空間や理念が取捨選択されているのか。地域性と結びついた居住空間の変容のダイナミズムを空間的パターンとして抽出することを通じて、その土地ならではの居住空間の現代的あり方を考える。

2017-Fig-1a   2017-Fig-1b

インド・ヴァーラーナシー旧市街の街区構成と寺院を内包するように増築された住居

時間的連続性を保った居住空間の再編に関する調査・研究・提案

スクラップ&ビルドを脱し、時間的連続性を担保する都市・建築の更新方法を探る。時間や愛着の蓄積・継承はいかに可能か。リノベーションやそれを伴うまちづくりといった居住空間の再編フェーズにおいて、どのように過去を判読し、現在の課題を重層させ、未来を形づくるのか。時間を重ねることで生まれる複雑で魅力的な居住空間をめざして、理論と実践の両面から取り組む。

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あじまの家(2015)           紫野の町家改修(2011)

住まいの体験に根ざした居住空間計画手法の研究

建築に対する価値観形成の核となる住まいと生活の経験=「住経験」にアプローチする試み。居住空間を含む環境に対するリテラシーや評価は、各人の空間体験、とりわけどのような住居でどのように暮らしてきたかという個人的な経験に規定されると考えられる。これまでどんな家に住まってき、そしてどんな家に住むのか。

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ヒアリングからの間取りの復原による住経験の分析